適当な散歩録

愛知県三河の散歩。たまに遠州南信に遠征。その備忘録。放置系ブログです。

2015年12月

冬の甲信旅-4 信濃松本城-ロ 風格ある黒の五重天守を眺める

冬の甲信旅。 信濃松本城-イ 太鼓門 黒門を眺める の続き。
松本城の案内パンフには、現存最古の五重天守とあるが、そもそも現存五重天守は二基のみ。姫路城と松本城だけ。あちらは白の天守に対し、こちらは黒の天守。とはいえ、別称は烏城ではなく、深志城。

松本城天守 天下統一した秀吉は、家康を関東に移封。松本城の小笠原氏は家康に従い下総へ。そこに、石川数正が松本へ。数正と康長父子により、近世城郭の基礎を造る。その後康長は改易。その後城主となったのは小笠原秀政。 案内パンフによれば、天守の築造年代は、文禄2年から3年(1593-4)と考えられるとあるが、別の資料を見ると、石川氏が創建した天守は三重の乾小天守説となっており、五重天守は小笠原氏による創建となっている。

IMGB0069
本丸内から眺める天守群
左手前から月見櫓 辰巳附櫓(巽小天守) 天守 渡櫓 乾小天守
月見櫓や辰巳附櫓は、寛永時代の増築。
あれだけ石落としが多く、戦闘型の天守に、月見櫓という不思議な組み合わせ。 平城なので、天守に行くのも苦労はなく、たまには月見をするために行ったのだろうか? それにしてもきれいに整った天守群。美しい。

IMGB0071
接近して見上げる
美しいが威圧感も感じる。 大手口は天守と乾小天守の間の渡櫓から。 天守群の入口としては、月見櫓の下にも地階入口がある。

さっそく天守内へ↓

IMGB0078
天守内
それなりに修繕もしているだろうが、時を重ねた柱。

BlogPaint
天守内
たぶん一階か二階だと思う。 どの城に行っても自信を持って言えるのが、後で写真を見ると、どこの階を撮ったのか、わからなくなる。一応自称城好きだが、この辺りは実にいい加減である。

IMGB0085
天守三階
ここは三階。なぜなら、看板に三階とあるから。

IMGB0088
破風の間
小さい子が喜びそうな場所。 本丸には中学校のグラウンドがあった時代もあるようなので、もしかしたら生徒たちが遊んでいたかも? 柱には落書き? らしきものもちらほら。

IMGB0089
天守最上階

さっそく外を眺める↓

IMGB0090
西方向を眺める
右側にちらっと見えるのが、埋見門に向かって架かる橋。内堀の向こうは二の丸。
12月中旬の信州で、僅かに黄葉が残っている。いかに温暖な12月だったのか。事実この日は、歩くと汗をかくぐらいの暖かさ。

IMGB0091
南方向を眺める
広大な内堀の向こうは二の丸。公園のような部分の向こう側に、家が並ぶ辺りが、外堀があった場所。復元計画もあるようなので、何れは外堀となった景色になるのかも? でも、容易ではないような。

IMGB0092
東方向を眺める
芝生広場にある黒い線のようなものは、本丸御殿跡。その向こう側にある建物は、お土産屋。 かつてはその向こう側(堀の手前)、多聞櫓によって本丸が防御されていた。

IMGB0093
北方向を眺める
見える櫓は乾小天守。石川氏が創建した天守を改造したものという説もあるらしい。

IMGB0100
(たぶん)辰巳附櫓から俯瞰
下で案内をしているのが、小笠原殿。時期的に閑散期? ということもあり、ちょっと淋しそう。しかも家臣もおらず…。

IMGB0102
月見櫓
これだけ開放感のある部屋は珍しい。やはり平和な時代には、眺め重視。姫と一緒に…。

天守群を見学し、外へ↓

BlogPaint
案内板
1-天守を出てから、本丸内の埋見門へ。
2-黒門を出て、二の丸の内堀沿いを歩きながら、天守群を眺める。

IMGB0105
埋見門
内堀を渡る非常門。 以前はこの橋を渡れたと思うが、今は閉鎖されている。
かつては、ここに橋は架かっておらず、土塀が続いていたらしい。城絵図にも残されている。

IMGB0110
アルプちゃん(甲冑バージョン)
松本市のマスコットらしい。

IMGB0113
黒門辺りから眺める
黒い天守に白鳥。 

IMGB0114

IMGB0118
二の丸から内堀と天守を眺める
層塔型天守でありながら、旧式の雰囲気も残る天守。 この内堀の広さが、美しさを引き立てている。
しかし、ここの内堀は、なんとなく浅いように見えるのだが、実際のところは、どうなんだろう?

IMGB0122
内堀と埋見門に至る橋
赤い橋は、もともとは土塀が続き、緊急用の通路。
やはり現存天守は、何度見てもいいもんだなあ。
撮影15年12月
にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ
にほんブログ村

冬の甲信旅-3 信濃松本城-イ 太鼓門 黒門を眺める

冬の甲信旅。 松本駅に到着して、最初の目的地は松本城。 案内板に従っていけば、それほど迷うことなく、お城に行くことができる。 おおよそ徒歩15分ぐらいで、お城は見えてくる。

信濃松本城  もともと深志城があったこの地に、築かれたのが松本城。 かつて深志城は、小笠原氏の支配地であったが、天文19年(1550)武田信玄が攻略。信濃の軍事拠点の一つとなる。天正10年、武田滅亡により、小笠原貞慶が深志城を回復。そして松本城と名を改める。

IMGB0021
女鳥羽川 橋上から眺める
この川を渡ってすぐのところにあったのが総掘。そして大手門があった。総掘の大半は ↓ の案内板にあるように、埋められてしまっている。

BlogPaint
案内板
女鳥羽川を渡り、すぐの辺りが、大手門跡。そこから城に向かって突き当たる。そのまま城に入ることもできるが、外堀沿いを歩いて太鼓門から入る。

IMGB0024
大手門井戸
今は駐車場があるこの辺りに、大手門があったらしい。 軽く見まわしただけだが、当時の遺構らしきものは見当たらない。
松本の街には、至る所で湧水がある。ここもその一つ。暖冬とはいえ冬なので、あまり触りたいとは思わないが、至る所に水が流れる景色は、うらやましいものがある。

そのまま道標に従い、城に向かうと、やがて見えてくるのが ↓

BlogPaint
松本城入口
駅の方から城に向かうと、自然にここにたどり着く。 
見える堀は外堀。 今はここが城の入口となっているが、本来はここに橋は存在しなかった。
ちなみに、土橋のように見えるが、向こう側は完全に埋められてしまっている。 その外堀を復元させる計画がある。 この土橋(ではないが)を渡った辺りに、南櫓があった。

あえて↑の入口を使わず、二の丸の大手口である、太鼓門を目指す。 
外堀沿いを歩くと↓

IMGB0027
外堀
歩いているのは三の丸。ここから二の丸を眺める。二の丸内に建つ建物は、松本市立博物館。残念ながら、景観は配慮されていない。よくある庁舎よりましだが、できることなら、どこかに行って欲しい。特に ↓ の位置だと余計に思う。 城絵図を見ると、博物館が建つところに、辰巳櫓があった。また、その左側(西)に古山寺御殿があった。

BlogPaint
太鼓門 二の門
二の丸の大手口に位置する門。 江戸時代には倉庫として使われ、明治に破却。平成の復元。

IMGB0031
土橋上から外堀を眺める 南方向

IMGB0032
土橋上から外堀を眺める 北方向
こちらの眺めの方が良い。

BlogPaint
太鼓門 枡形
↑ の正面には、かつて太鼓楼があった。 詳しくは↓

IMGB0038
説明板

IMGB0048
太鼓門一の門 二の丸から眺める 

門をくぐってから北方向(右)に進むと ↓

BlogPaint
二の丸御殿入口

IMGB0041
二の丸御殿跡
きれいに整備されている。中に入ることはできない。
二の丸御殿は明治に入っても残り、県庁として使われていたが、明治9年に焼失。なんてことを…。 この時代は、今ほど貴重なものとは、考えていなかっただろうしね。 とはいえ、御殿之図が残されているので、名古屋市長みたいな人が現れると、復元なんて話が出てくるかも。資料次第だが。

IMGB0043
案内板

IMGB0042
厠でござる 二の丸内
こちらは景観配慮型厠。結構立派な造りである。

IMGB0044
丑寅櫓台
この櫓台に登り ↓

IMGB0045
丑寅櫓台から二の丸御殿跡を眺める
大木の枝に隠れているのが天守。葉のある季節だと見えないかも。

IMGB0046
丑寅櫓台から外堀を眺める
堀の向こう側は三の丸。侍屋敷が並んでいたのでしょう。

御殿跡を見て、再び太鼓門の辺りに戻る。↓

IMGB0049
内堀を眺める
太鼓門をくぐり、突き当たったところにある堀。北方向を眺めたところ。写真左側は本丸。右側は二の丸御殿跡。

反対側を眺めると ↓

IMGB0050
黒門を眺める
こちらも昭和の復元。復元とはいえ美しい。

IMGB0054
黒門 二の門
本丸の大手口。 本丸御殿に通じる格調高い門。
松本城のHPによると、設計図はなかったため、名古屋城の渡り櫓門を参考にしているらしい。
ちなみに、ここからが有料エリア。 維持費のこともあるのだから、二の丸入口から有料にしても良いと思うのだが。

IMGB0055
土橋上から東方向を眺める
写真右側に見えるのが、太鼓門。

IMGB0056
土橋上から西方向を眺める
どこから眺めても美しい天守。

IMGB0059
黒門 枡形

門をくぐるとすぐに設置されているが ↓

IMGB0065
説明板

IMGB0066
功労者レリーフ
左が市川量造(いちかわりょうぞう)、右が小林有也(こばやしうなり)。松本城保存の功績者。
松本城の有名な古写真に、天守が傾き、今にも倒壊しそうな姿が写されている。この二人がいなければ、今の天守を見ることはできなかったのかも。よくぞ保存してくれました。

IMGB0068
本丸
ここには本丸御殿があったので、景色は違ったのだろうが、享保12年(1727)に消失しているので、その後の姿?

IMGB0062
説明板
22-大手門 8-太鼓門 4-二の丸御殿 3-黒門

本丸に突入したところで、いよいよ天守へ。
撮影15年12月
にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ
にほんブログ村

冬の甲信旅-2 松本駅のそば

冬の甲信旅-1 では、松本駅を出ているが、その前に、腹が減っては…。 松本駅に到着したのは、12時半頃。 というわけで、駅そばへ。

BlogPaint
駅そば 山野草
ホームの階段の傍という、あまり目立たない場所にあるお店。 ↑ 食券を買い終えるまで、もう少し撮るのを待てばよいのに、待たない適当な自分。 実は昼時ということもあり、中はかなりの混雑ぶり。 中はそれほど広くないため、結構すれ違うのに一苦労。 まあ、繁盛しているのは、何より。

IMGB0011
券売機
残念ながら交通系ICカードには未対応。 
メニューは長野県ではよく見かける、特上と並が用意されている。特上は生麺で、3分。並は1分。 食券を渡したときにも、「3分ほどお時間をいただきます」と念押しされた。 「遅い」と文句が言う客がいるのかも。
ちなみにわずかにうどんも扱っているようだ。 どれ位の人が食べるのだろう?

IMGB0008
特上かき揚げそば
410円
特上であることや、信州に来ているという気持ちもあると思うが、美味しくいただきました。
なんとなく、いつも選択してしまう、かき揚げそば。この店の人気№1は、安曇野葉わさびそばらしい。こちらを食べてみてもよかったな。

BlogPaint
松本駅 0・1番ホーム
階段の横にあるのが、駅そば屋。その手前には、“New days” 
旅の始まりは、“そば”。 “うどん(きしめん)”圏の地域に住むものとしては、そば中心のメニューを見るのも、違う街に来たことを感じることができる。 御馳走様でした。
撮影15年12月
にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ
にほんブログ村

冬の甲信旅-1 いざ信州松本へ

冬の甲信にお出かけ。 愛知県の隣の長野県ではあるが、この県は実に広い。今回訪れるのは、松本エリア。そこから山梨県へと向かう。 

今回使用するのは18きっぷ。 18きっぷなので、滞在時間とのバランスを考えると、ワープを使わない限り、このぐらいのエリアが自分にとっては限界のような気がする。

まずは、いつものように地元から名古屋駅に行き、中央本線快速・中津川行に乗り込む。 そして、最初の乗り換え地点、中津川。↓

BlogPaint
中津川駅ホーム
乗ってきたのは、もちろん→側の313系。名駅からしばらくは満席状態。 ←は、特急しなの号。
この時間には天気が回復する予報であったが、残念ながらあいにくの天気。雨が軽くぱらついていた。

そしてやって来たのが↓

BlogPaint
中央本線・松本行
中津川まで快適なクロスシートだったのに対し、ここからはロングシートで2時間半。長かった…。
ただ通勤通学時ではないため、対面に人がいない時間が多く、車窓を眺めながらの、18きっぷらしい旅。 車内には、18きっぷ旅と思える人の姿も、ちらほら。

BlogPaint
松本駅ホーム
「まつもとー、まつもとー」のアナウンスを聞きながら到着。 なんとか、雨も上がり、傘は使わずに済みそうと、一安心。

IMGB0012

IMGB0013
松本駅ホーム
JR東海圏を出たと感じる風景、スーパーあずさを眺める。そして、お約束の構図。 こちらも↑、もう老朽化なんですね。まもなくE353系が導入される予定。  

BlogPaint
松本駅改札口
改札口を出て、→方向がお城口(東口)。

IMGB0017
松本市観光案内所
改札を出てすぐのところにある観光案内所。 ここで観光マップをもらい、いよいよ観光スタート。

IMGB0020
松本駅 お城口
微妙だった天気も、遅れながら回復の様子。日も出てきて、12月中旬とは思えない快適さ。いや、ダウンを着て歩いていると、ちょっと暑い。 そんな感じで、いよいよ松本観光の始まり。
撮影15年12月
にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ
にほんブログ村

観光施設の入場券 保管派? 処分派?

観光施設に入場すると、大抵もらうのが、入場券と案内パンフレット。 この入場券とパンフ、どうしてますか? 
旅の記念に、しっかりと整理して保管されている方も多いのでは。 その一方で、すぐに捨ててしまう派も。 自分はどちらかというと、しっかりと保管はしていないが、捨てられない派です。 やはり、せっかくもらった記念なので、捨ててしまうのは、幾らか抵抗が。 では、きれいに整理しているか? といえば、そうでもなく、その旅ごとに、クリアファイルに、そのまま放り込んでいるだけ。 結局のところ、あまり見ていないのも確か。 というわけで、最近はスキャンしてみることに。

IMGA914m
入場券
(↑ こういうものをスキャンして公開するのは、著作権絡みで問題がありそうなので、ぼかしました。)

こうすることで、見る機会は増えそうかな? 

これで原本は処分、とはなりません。 やはり、惜しいのです。 
しかし、そんな自分は、交通系ICカード入場券推進派。←(もちろん、なんの影響力もありませんが…) つまり、観光施設の入口に、ICカード改札機を置くこと。 この場合だと、券売機なども不要なので、並ばなくてよいし、タッチするだけなので、渋滞も起きにくい。 小銭で財布がパンパンというのも防げる。 ぜひ、このシステムを導入してほしいのだが。 ただこの場合、入場券がなくなるので、しっかりと保管している人にとっては、淋しいかも。 さてさて、この先どうなるのでしょうかね。

にほんブログ村 旅行ブログ 国内一人旅へ
にほんブログ村
記事検索